このコラムでは
【ベィLABO】メンバーの体験談も交えて
外出に役立つ情報をお届けします!
今回のライターはパラスポーツ選手。
スポーツの試合では,遠征に行くこともしばしば。
選手は最高の状態で試合に臨みたいですよね。
でも,長時間の移動やたくさんの荷物。
旅行先で思わぬトラブルが、なんてことも。
車いすユーザーならではの悩みもあります。
体験記を綴ってくれたのはパラ卓球選手の関谷さん。
宿泊施設の予約方法や実際に利用した感想をありのままお伝えします。
特に一人で旅行される方の参考になるのではないでしょうか?
↓[当日編]も合わせてご覧ください↓
ライター情報
・名前:関谷 賢太郎
・障害名:胸髄損傷(対麻痺)
・車いすユーザー歴:5年
車いすは横幅45cm超え(車体はかなり大きめ)
車いすユーザーの一人旅
茨城から大阪へ!
私は5年前に脊髄炎に罹患し車いす生活になりました。
両下肢と体幹にマヒがあります。
4年前に車いす卓球を始めてから、大阪や名古屋等の大会に参加するようになりました。
今回は2019年11月に大阪の大会に参加したときの宿泊や移動の予約についてお伝えします。
事前準備(宿泊編)
今回はこの大会に参加しました。
国際クラス別パラ卓球選手権とは?
車いす(パラ)卓球国内唯一のクラス(障害区分)別の大会。
日本代表選手の選考も兼ねるため1年間で一番気合が入る。
宿泊は会場付属の施設(ホテルアミティ舞洲)にしました。
予約は特定の日の電話予約のみ、先着順に予約が可能です。
どこに泊まれるかで事前練習や体調管理に差が出るため必死。
チーム数名で協力して予約をしました。
時には他のチームと協力することもあります。
今回は9月17日の午前9時より受付開始。
200回以上かけてやっと予約成功。
大会の時は予約殺到ですが、その他の日は比較的簡単に予約できます。
障害者とその付き添いの健常者は割引。
健常者も宿泊できます。
宿泊費用は障害者一泊4000円から。
朝食・夕食料金が800円なので二泊三日で1万ちょっと。
この大会には毎年車いす使用の障害者が100名近く参加します。
周辺ホテルのバリアフリールームはあっという間に埋まります。
予約はどこのホテルでも大体電話予約でしか受け付けません。
よってアミティ舞洲が予約できなかったときの為に会場近くのホテルから順番に電話を掛けます。
利用するホテルは東横インが多いです。
合わせて、周辺のレストランもチェックします。
が、Googleマップ頼みのため、実際の情報と異なることも。
車いすに全然優しくない街並みで驚いたり、入店できる飲食店が一つもなく、気がついたら隣駅まで走行してたなんて事も。
また、ホテルの隣にコンビニがあるから安心していたら介助なしでは入れない店舗だったこともありました。
事前準備(電車編)
次に公共交通の予約です。
今回の行程は茨城・土浦駅から東京駅経由で大阪・桜島駅まで。
大阪遠征は5回目で慣れてきたので、今回は単独行動にしました。
トイレや買い物等が楽で周りにも迷惑をかけないので安心。
切符の予約は出発地の土浦駅の窓口に直接出向きました。
電話予約は不可(そもそも電話番号は非公開)。
みどりの窓口で
- 常磐線・新幹線の希望乗車時刻
- 新幹線の個室希望(往復分)
を伝えます。
このとき身体障害者手帳も提示します。
駅員新幹線の予約、調整をするためしばらく時間がかかる。
早ければ2~3時間後に非通知番号にて電話が来て予約が取れた事を教えてもらえます。
余談;新幹線の切符予約
チームメイトと東京駅で合流する場合は別の予約方法を取ります。
一か月前にJR東海・東京駅の新幹線車椅子専用回線(03-3285-0319)へ電話。
- 目的地(第三候補まで)
- 希望乗車時刻(第三候補まで)
- 多目的室(個室)希望の有無
- 車いすのタイプ(電動 or 自走)
- 付き添い(介助者)の有無
を往復分伝えます。
個室希望を伝えないと普通の車いす用座席に回されます。
2~3時間後に折り返し電話が来て予約の結果が報告されます。
当日は東京駅八重洲南口の新幹線切符売り場で切符を購入します。
身体障害者手帳を提示すると乗車料金が割引になります。
予約電話で名前を伝えていますが、その名前がきちんと伝わっていない場合があります。
他の人と間違えられた時がありました。
自分が何を電話で伝えたのかきっちりメモしておきましょう。
窓口業務に慣れていない人の場合切符受領まで時間かかることもあります。
また昼頃は窓口が混み合うため出発ギリギリまで切符が受け取れなかったこともありました。
その他のトラブルも想定して、新幹線出発の一時間前には駅に到着しておくと良いでしょう。
事前準備(荷物編)
荷物は着替えとトイレグッズが多いです。
今回は宿泊施設の近くに薬局やドラックストアがなく、不測の事態に備える必要がありました。
中でも消臭袋は使い勝手が良いため30枚近く持っていきます。
荷物には卓球の練習で直前まで使っているものも多くあります。
特に車いすクッション(JAY)の座面シートは大変!
キャンプ用の大容量リュックに入れて持参しています。
荷物は大容量のツアーバックを二日前に宅急便にて送付しました。
『送るもの』と『持っていくもの』リストを作成しています。